正倉院宝物展に行ってきました。
普段ウクレレを弾く私は、弦楽器に興味があります。特に琵琶については、鴨長明さんも弾いていたという琵琶がどんなものなのかいつか見てみたいと思っていました。
螺鈿紫檀五弦琵琶は、螺鈿での装飾がとても美しく、これを作るのに8年もかかったことに驚きました。
実際にどんな音色なのか聞いてみたいです。
正倉院といえば、手塚治虫の『火の鳥 鳳凰編』を思い出しました。
茜丸が正倉院の中で、鳳凰の絵を見て、「必ず火の鳥を見つけ出してみせる…」というシーンがあります。
そして、物語のクライマックスで、茜丸と我王の鬼瓦の競作。
勝った茜丸の鬼瓦は東大寺大仏殿に取り付けられ、負けたの鬼瓦は正倉院の北倉に納められました。
でも、蔵の中から思わぬ火事が起こり、すべてが燃えてなくなってしまいます…。
作られた作品が、ずっと同じ状態で残ることは不可能です。
だから、「模造する」という技術が生まれたのではないかと思います。
「形あるものは壊れる」という諸行無常だからこそ、人間は常に新しい何かを作り続けるのかなと思いました。
何か新しいものを作っては壊し、作っては壊しの繰り返しの中で、変化していくからおもしろいし、色々な物事が生き続けているのかなと思います。
久しぶりの博物館を楽しみました。
これからも、自分が見たいと思うものは見に行きたいです。